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占いとカウンセリング

占いは多くの人に人気がある。
誰でも自分自身について知りたいと思うし、その中でも、自分の運勢(運命)がどうか、という情報は最も興味のあるもののひとつであることは間違いない。
占いは、そのニーズに応えてくれる。
しかも、簡単にそのニーズが満たされる。
占い師に会って、直接占ってもらう場合でも、30分から1時間程度の時間を1回使えば答えが得られる。

翻って、カウンセリングには占いのような人気がない。
運勢が知りたい、というような誰にでも共通した一般的な動機から受けるものではないので、その効用がよく知られていない。
また、大抵は複数回、継続的に受ける必要があるし、簡単に答えが得られる訳ではなく、自分自身で答えを見付け出さなければならないことも、敷居を高くしている理由であろう。

産業カウンセラー要請講座のテキストに、カウンセリングと占いの違いについて、下記のように記述している。

「カウンセリングも占いも、前途に迷い・不安をもつ人への援助である。占いは本人に安心と希望を与える暗示的効果をもつが、カウンセリングは、占いのように暗示を与えることも、運勢を予測することも、吉凶を判断することもしない。」

上記の文だけでは、カウンセリングとは何かがよく分からないので、長くなるが、日本カウンセリング学会の定義を下記に引用する。

「カウンセリングとは、カウンセリング心理学等の科学に基づき、クライエント(来談者)が尊重され、意思と感情が自由で豊かに交流する人間関係を基盤として、クライエントが人間的に成長し、自立した人間として充実した社会生活を営むのを援助するとともに、生涯において遭遇する心理的、発達的、健康的、職業的、対人的、対組織的、対社会的問題の予防または解決を援助する。すなわちクライエントの個性や生き方を尊重し、クライエントが自己資源を活用して、自己理解、環境理解、意思決定および行動のコントロールなどの環境への適応と対処等の諸能力を向上させることを支援する専門的援助活動である。」

堅苦しくて分かりにくいかと思うので、私の言葉で、占いと対比しながら、カウンセリングとは何かについて補足説明したい。

占いの効用が「自分の運命を知ること」であるとすれば、カウンセリングの効用は「自分の運命を変えること」である。
そして、「占いは本人に安心と希望を与える暗示的効果をもつ」のに対して、「カウンセリングは本人に安心と希望を与える」のである。

占いの場合、優れた占い師が的確な判断とアドヴァイスを与えたとしても、それを受ける本人は受動的に受け取るだけである。
従って、聞いた当初は安心感と希望が持てても、状況が変わって来るとどう動いてよいのか分からなくなり、再び不安や迷いが生じる。
そして、占い師の元を何度も再訪することになる。
依存的になり、自分の生き方に対して、本当の自信が感じられない。

カウンセリングの場合には、様々なワーク等を通じて自分を知り、自分の中に埋もれているリソースを引き出し、自分で選択する。
従って、自分の選択に対して自信が持てるし、真の安心感が持てる。
また、自己理解を深める過程で、副次的に自分の運命を知ることもある。
そして、自分の人生を主体的に生きることができるようになると、自分の運命が変わって行く。

かく言う私も自分自身で占いをする。
タロットを使ってアセスメントをする。
すると、自分を取り巻く状況がよく映し出されている。
占いに運命を知る効用はある。
しかし、運命を変える力はない。
運命を変える力をもつのはカウンセリングである。



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テーマ : セラピー&ヒーリング
ジャンル : 心と身体

プロフィール

迷林亭主

Author:迷林亭主
迷林亭主ことカウンセリングルーム・メイウッド室長 服部治夫。
三鷹市の住宅地に佇む隠れ家的なヒーリグ・スペース。
古民家を改装したくつろぎの空間で、アートセラピーや催眠療法などを活用し、カウンセリングやヒーリング、創造性開発の援助に取り組んでいます。

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