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闇の華アルフォンス・ミュシャ

三鷹市美術ギャラリーで開催されている「アルフォンス・ミュシャ展」を観た。

ミュシャはアールヌーヴォーの装飾的な商業絵画が有名で、華やかなイメージがあるが、展覧会で多くの作品をまとめて観た印象は、彼の絵画の根源には闇がある、というものだった。
パリに出る前の絵の色調は暗く、パリを離れてニューヨークに渡ってからの商業作品には青緑の陰が多く差し、チェコに帰ってからの絵には、さらに闇が支配的となって行く。

ミュシャがパリ時代に描いた華やかな作品にも(多くは植物のモチーフで)必ず青緑色が使用されており、暖色系のパステルカラーもくすみがかっていて、憂いを帯びた優美さを感じさせる。それは、彼が光よりも陰翳を大切にしていたからだろう。

展覧会場を一巡した後で、改めてパリ時代の商業絵画群の間を歩くと、まるで花盛りの深い森の中を逍遥しているような錯覚を覚える。花の艶やかさに眼を奪われるが、その後ろ側には深い森が、そして闇が隠されているように感じられる。

ミュシャはオーストリア・ハンガリー帝国時代のモラヴィアの町、ミクロフに生まれた。
ミクロフはウィーンの北方数十キロ、車でチェコに入国する際に通る国境の町である。
オーストリア、チェコ、南ドイツには随所に森が在り、それが人々の魂の拠り所となっている。
ミュシャの絵には、正にこの中部ヨーロッパの森の雰囲気が満ちているのだ。

森には昼夜があり、四季があり、生と死があり、光と闇がある。
闇は広大であらゆるものを飲み込み、あらゆるものを産み出す。
闇は畏れを感じさせるとともに安らぎを与え、大いなる母のようである。
ミュシャは闇から創造のエネルギーを得るタイプの画家である。

ミュシャは30台前半にパリでポール・ゴーギャンと出会って影響を受けたようだが、恐らく、技法的なものだけでなく、心の深いところで共感するものを感じたのではないか、と思う。
ゴーギャンについては、改めて別の記事で書きたい。
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テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
ジャンル : 心と身体

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プロフィール

迷林亭主

Author:迷林亭主
迷林亭主ことカウンセリングルーム・メイウッド室長 服部治夫。
三鷹市の住宅地に佇む隠れ家的なヒーリグ・スペース。
古民家を改装したくつろぎの空間で、アートセラピーや催眠療法などを活用し、カウンセリングやヒーリング、創造性開発の援助に取り組んでいます。

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