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美とは何か

「良薬口に苦し」というが、本当にそうだろうか。
私は漢方薬を煎じて飲んでいるが、腕の良い医師がきちんと見立てて処方した薬はほんのりと甘く、身体にすーっと吸収されて行くようで、おいしく感じられる。その薬は身体に合っていて、効果があるのだろう。
同じ薬でも、体質が変化して来るとおいしく感じられなくなって来る。それは薬が身体に合わなくなったサインで、処方の変え時となる。
食物でも身体に摂取されて栄養となるものは甘く、おいしく感じられ、毒になるものは苦く、まずく感じられる。
味覚が身体に良いものと悪いものを識別するセンサーの役目を果たしているのだ。

私は若い頃、やわらかなハーブの香りのするオードトワレを愛用していたが、或る日突然、その香りをたまらない悪臭と感じるようになって使用をやめた。当時はなぜ突然悪臭を感じるようになったのか分からなかったが、今では、その理由がよく分かる。オードトワレの中には微量だが身体にとって毒になる成分が含まれていて、それが蓄積されて危険水域に近付いたため、嗅覚にアラームが発せられたのだと思う。
身体に良いものには良い匂いを感じるが、悪いものには悪臭を感じる。人工的に芳香を付けたものは、度を超すと化けの皮がはがれ、悪臭に転じる。
嗅覚が身体に良いものと悪いものを識別するセンサーの役目を果たしているのだ。

「人はパンのみにて生くるものにあらず」
人は物質的なものだけでなく、光、音、色その他、様々な無形のエネルギーや情報を摂取して生きている。
それら無形のものの中には摂取して良いものと良くないものがある。
どうやってそれを識別するのか。
吸収して心身に栄養になる光や情報やエネルギー(それは時には人間の姿で現れる)に出会った時、人は「心地よい」とか、「好き」とか、「きれい」とか、「美しい」と感じる。
「心地よい」は感覚のセンサー、「好き」は感情のセンサーの反応だ。
「きれい」「美しい」すなわち「美」という非常に抽象的な意識はどこから出て来るのだろうか。
それは魂のセンサーの反応だと思う。
魂が受け入れたいものに出すゴーサインが「きれい」「美しい」なのだ。

美から連想されるものに芸術がある。
古来、芸術作品の多くには美が表現されて来た。
芸術は魂に関わる仕事である。
芸術作品が人の魂に浸透するためには美が必要とされるのだ。
人には個性があり、魂にも個性があるので、人の美意識は少しずつ異なるが、それでも多くの人が共通して美を感じるものが存在する。そうした美を持った芸術作品が多くの人に受け入れられ、世代を超えて後世に残って来たのだ。

芸術療法や音楽療法がなぜ有効なのかについては様々な説がある。
感覚や感情に刺激を与えて活性化することの有効性は大きいと思うし、生の楽器の超高音域や超低音域が脳幹に刺激を与える効果もあると思う。
しかし、一番大きな効果は芸術作品が持つ本来の力、つまり、霊的なエネルギーや情報を魂に注ぎ込み、力を与えることにあるのではないかと思う。
そこでは美がその効果を促進するための重要な要素となる。
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テーマ : セラピー&ヒーリング
ジャンル : 心と身体

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プロフィール

迷林亭主

Author:迷林亭主
迷林亭主ことカウンセリングルーム・メイウッド室長 服部治夫。
三鷹市の住宅地に佇む隠れ家的なヒーリグ・スペース。
古民家を改装したくつろぎの空間で、アートセラピーや催眠療法などを活用し、カウンセリングやヒーリング、創造性開発の援助に取り組んでいます。

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